英語学習の「なぜ?」を探る:日本人英語学習者が直面する "壁"
英語学習の「なぜ?」を探る:日本人英語学習者が直面する "壁"
さて、いよいよ第二言語習得論についての解説も終盤です。
最後は皆さんが一番嫌う「発音」についてです。
「何度も練習しているのに、なぜか "L" と "R" の音が通じない」みたいな悩みを抱えていますよね。この記事は、そんなみなさんのための「学習の地図」のようなものになれれば幸いです。
以前に取り上げた第二言語学習の裏側にある3つの主要な理論をおさらいしながら、特に日本人が英語の発音で直面する具体的な課題とその原因を解き明かしていきます。
それでは以前にご紹介した3つの理論について、軽くおさらいしましょう。
第1部:言語習得理論の変遷(おさらい)
1.1. 対照分析(Contrastive Analysis)
中心的な考え方
かつて、第二言語学習における誤りのほとんどは、学習者の母語(L1)からの影響(干渉)によって引き起こされると考えられていました。これを対照分析仮説(Contrastive Analysis Hypothesis, CAH)」と呼ぶのでしたね。
主な目的
この理論の主な目的は、学習者の母語(日本語)と目標言語(英語)を比較・対照することで、学習者がどのような間違いを犯すかを事前に予測することでした。
限界点
しかし、この理論だけでは学習者の間違いのすべてを説明することはできませんでした。主な問題点は以下の通りです。
- 予測された誤りが実際には起こらないこと
- 母語に関係なく共通して起こる誤りがあること
- 過剰一般化を説明できないこと
- 回避行動を無視していること
対照分析では説明できない誤りがたくさんあることがわかり、研究者たちは学習者の誤りそのものに注目するようになりました。それが次の誤り分析ですね。
1.2. 誤り分析(Error Analysis)
中心的な考え方
誤り分析は、「学習者の間違いを分析すれば、学習者がどのように言語のルールを頭の中で組み立てているかがわかる」という画期的な視点を持ち込みました。研究者たちは初めて、学習者を単に母語の影響を受ける受動的な存在ではなく、自ら仮説を立てて試す、能動的で創造的な思考家として捉えるようになったのです。これにより、間違いは単なる失敗ではなく、学習プロセスそのものを映し出す貴重なデータとして扱われるようになりました。
主な目的
このアプローチの目的は、学習者の間違いを収集・分類し、分析することを通じて、学習者が言語ルールをどのように構築しているか、その「内的な文法(internal grammar)」のプロセスを明らかにすることでした。
限界点
この理論も完璧ではありませんでした。主に3つの大きな限界がありました。
- 誤りにしか注目しない
- 誤りの根本原因を説明できない
- 発達の段階を無視してしまう
誤り分析は学習者の創造的な側面に光を当てましたが、なぜ間違いが起きるのか、そして学習者の言語がどう体系的に変化していくのかを説明するには至りませんでした。
この点を解明するために登場したのが中間言語理論です。
1.3. 中間言語(Interlanguage)
中心的な考え方
対照分析が指摘した「母語の影響」と、誤り分析が明らかにした「学習者自身のルール構築」という両方の視点を統合し、より包括的な理論として登場したのが、ラリー・セリンカーが提唱した「中間言語」と呼ばれるものでした。これは、学習者が話す言語が「母語でも目標言語でもない、独自のルールを持つ発展途上の言語システム」であるという考え方です。つまり、あなたの話す英語は、間違いだらけの不完全なものではなく、あなただけのルールに基づいた、一つの独立した言語システムなんて説明しましたね。
中間言語の3つの特徴
中間言語は、以下の3つの重要な特徴を持っています。
- 母語(L1)でも目標言語(L2)でもない、独自のシステムである。
- 学習が進むにつれて、体系的に発達していく(変化していく)。
- 学習者なりの仮説に基づいた、ルールに支配されたシステムである。
「化石化(Fossilization)」とは?
学習が進むと中間言語は目標言語に近づいていきますが、ある段階でその発達が止まってしまう、化石化と呼ぶ現象が起こってしまいます。
化石化が起こる原因としては、以下のようなものが挙げられます。
- 質の高い、自然な英語に触れる機会が不足している。
- 教室で使われる単純化された英語にばかり触れていると、より複雑で自然な表現に気づく機会が失われます。
- 自分の英語が「とりあえず通じる」レベルに達したことで満足してしまい、それ以上の正確さを追求しなくなる。
これらの内容は、私が以前詳しくまとめています。ぜひチェックしてみて下さい。
第2部:なぜ通じない?日本人学習者のための発音クリニック
このセクションでは、日本語と英語の音のシステムの違いから生じる、日本人学習者特有の発音の難しさを「個々の音(分節音)」と「リズムやイントネーション(超分節音)」の2つの側面に分けて解説します。
2.1. 個々の音(分節音)の課題
子音の問題
日本人学習者が特に苦手とする子音は、日本語の発音に原因があります。
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苦手な音 |
原因(なぜ難しいのか?) |
具体例 |
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日本語には、この2つを区別する音がなく、1つの「ら行」の音(/l/)しかないため。 |
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日本語には下唇の裏側を軽く噛んで出す |
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日本語には舌を歯で挟んで出す |
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語尾の子音 |
日本語の単語はほとんどが母音で終わるため、子音で終わる単語の最後に無意識に母音を足してしまう。 |
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子音クラスター |
日本語の音韻ルールは連続する子音を許さないため、間に母音を挿入して子音の連なりを解消してしまう。 |
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ここで、以下のYoutubeを見てみましょう。
何が起こっているか、把握できましたか?
簡単に説明すると、
1. ドイツ語ネイティブには英語の "th" (think)と "s" (sink)が区別付けづらい。
2. 沈没寸前と考えられる船から "We are sinking!" (船が沈みかけている!)と救命要請
3. このドイツ語ネイティブは "We are thinking!" (考えている!)と勘違い
4. そのため、"What are you thinking about?"(何を考えているの?)と返事した。
これは、ドイツにあるベルリッツという会社が打ち出しているCMです。
同じヨーロッパ語圏なのにもかかわらず、発音の区別がついていないので、ベルリッツで勉強しましょうという趣旨で作られたのだと考えられます。
アジア語圏である日本語を母語とする我々は簡単に区別できるわけないですよね。
当然です。
母音の問題
日本語の母音は「あ・い・う・え・お」の5つだけですが、英語には12以上の母音が存在します。この音の数の違いが、日本人にとって大きな壁となります。
- 例1:
ship/ʃɪp/ (船) とsheep/ʃiːp/ (羊) - 例2:
hat/hæt/,hut/hʌt/,hot/hɑːt/
これらの音は、単に「耳で聞く」だけでなく、舌の位置や唇の形を意識する「口の筋トレ」として捉えることが上達への近道です。
つまり、「慣れ」が大事なんです。スポーツと同じです。練習すればするだけ発音は上達します。体の使い方は、案外勉強の記憶とは別のメモリに記憶されます。
とにかく、練習、練習、練習です。
2.2. リズムとイントネーション(超分節音)の課題
英語のリズム
英語は、文章の中で強く発音される部分(ストレス)が等間隔で現れるストレス・タイムのリズムを持っています。一方、日本語は一拍一拍がほぼ同じ長さで発音されるモーラ・タイムのリズムです。この違いにより、日本人の話す英語は一本調子で、機械的な印象を与えがちになってしまうのです。
単語のストレス
日本語の「高低アクセント」と英語の「強弱ストレス」は全くの別物です。英語では、ストレスを置く位置で単語の意味が変わることさえあります。
- 例: record (名詞:記録) vs. record (動詞:記録する)
動詞なのか名詞なのか、英語ではかなり重要です。ほとんどの場合、話を聞くときは「話の展開を予想しながら」聞くことが多いです。語順が決まっている英語は、この性質を無意識に駆使しながら話の展開がどうなるのかを考えながら会話を進めるのです。
急に話の展開が変わってしまうとパニックになってしまいますよね。
以上で取り上げたこと以外にもリンキングや弱形発音など、英語と日本語で全く発音が異なります。
カタカナ英語の影響
日本人学習者が抱える発音の問題の根本的な原因の一つが、カタカナ英語です。
英語を教育する立場にある人間からすると、カタカナ英語は悪しき伝統です。
無意識のうちに、英単語をカタカナの音の枠に当てはめて記憶してしまっていますからね。それで練習を続けて、できた気になってしまうと途端に化石化が起こってしまいます。由々しき事態ですね。
このようにカタカナに置き換えるプロセスは、個々の音の置き換え(segmental substitution)、不要な母音の挿入(vowel insertion)、そしてモーラ・タイムのリズムの定着といった、不自然な発音を強化する複数の問題を引き起こします。
まとめ
英語学習は、間違いを恐れるプロセスではない、もうお分かりになっていますね。
間違いをした時、ただ落ち込むのではなく、何をどう直すのかと向き合うのかが上達への近道です。
このように自分の学習を客観的に分析することで、効果的な学習者になれます。発音のような具体的な課題も、その原因を知ることで的確な対策が打てるはずです。自信を持って、たくさん話してみましょう。
「話せる」ってどういうこと?英会話を支える5つのチカラ
「話せる」ってどういうこと?コミュニケーション能力を支える5つのチカラ
さて、今回も言語学習の裏側について解説を続けていきます。
前回で取り上げた、第二言語習得論の内容にも触れておくと、より解像度があがります。前回記事をご覧になっていない方は、以下のリンクから覗いてみてください。
- 「話せる」ってどういうこと?コミュニケーション能力を支える5つのチカラ
- 1. 言語能力 (Systemic-Linguistic Competence)
- 2. 社会言語・社会文化能力 (Sociolinguistic/Sociocultural Competence)
- 3. 談話能力 (Discourse Competence)
- 4. 行為能力 (Actional/Pragmatic Competence)
- 5. 方略的能力 (Strategic Competence)
- まとめ:5つのチカラをチームとして育てよう
なぜ文法だけでは足りないの?
「英語の単語や文法はたくさん知っているのに、なぜかうまく話せない…」 英語を一生懸命勉強している人ほど、こんな壁にぶつかったことがあるはずです。僕もそうでした。テストの点数は取れるのに、いざ海外の方を前にすると言葉が出てこない。このもどかしい経験の裏には、実は「話せる」ということの本当の意味が隠されています。
この悩みを解決するカギが、「コミュニカティブ・コンピテンス(Communicative Competence)」という考え方です。これは、言語学者のハイムズ(Hymes, 1972)が提唱したもので、「単に文法的に正しい文を作る能力だけでなく、その場の状況に合わせて適切に言葉を使い、実際に人とうまく意思疎通するための総合的な力」を指します。
この記事では、みなさんがコミュニケーションの達人になるために必要な「5つのチカラ」を、一つずつ丁寧に解説していきます。それぞれの力を理解し、バランスよく育てていくことで、あなたの英語はもっと生き生きとした、本物のコミュニケーションツールに変わっていくはずです。一緒にその扉を開けてみましょう!
1. 言語能力 (Systemic-Linguistic Competence)
一言でいうと、これは英語のルールやパーツの知識です。
言語能力は、コミュニケーションを成り立たせるための最も基本的な要素、いわば土台として考えられているものとも言えますね。
具体的には、文法、単語の形、発音、語彙といった、言語の基本的な仕組みに関する知識を指しています。
この土台がしっかりしていないと、伝えたいことが正確に伝わらなかったり、誤解を生んでしまったりします。
以下の例を見てみましょう。
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項目 |
正しい例 |
間違いやすい例 |
なぜ重要か |
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語順 |
He goes to school. |
He to school goes. |
言いたいことが正確に伝わる |
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単語 |
"heavy rain" (大雨) |
"strong rain" |
自然な英語に聞こえる |
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句読点 |
Let's eat, Grandma! |
Let's eat Grandma! (ばあばを食べよう!) |
意味が全く変わってしまう |
わかりますよね。
言語能力は正確で分かりやすい英語を話すための全ての基本となるのです。
「土台」がなければ、相手に意図が伝わらず、コミュニケーションは始まりません。
でも、正しい文が作れるだけでは、まだ足りません。
次は、その文を「いつ、どこで、誰に」使うか、という力を見ていきましょう。
2. 社会言語・社会文化能力
(Sociolinguistic/Sociocultural Competence)
一言でいうと、これはTPOに合わせて言葉を使い分ける力です。
空気を読む「センサー」というところでしょうか。
相手との関係性(先生か友達か、など)、置かれている状況(会議か、雑談か)、そしてその背景にある文化を理解し、その場にふさわしい言葉遣いや振る舞いを選ぶ能力、それが社会言語・社会文化能力です。
例えば、同じ「もう一度説明してください」と頼む場合でも、相手によって表現は変わりますよね。
- 先生に対して...
-
Could you please explain that again?- もう一度説明していただけますでしょうか?
-
- 友達に対して...
-
Hey, can you say that again?- ねえ、もう一回言ってくれる?
-
日本人であれば容易にわかりますね。
先輩に下の例で聞ける方はかなり少ないでしょう。
また日本では、相手への敬意を示すために「沈黙」が肯定的に捉えられることがありますね。海外ではどうでしょうか。
少なくともアメリカの文化では気まずい雰囲気になります。お辞儀と握手といった、言葉を使わないノンバーバルな行動の違いも、この能力に含まれます。
相手に失礼な印象を与えず、正しい人間関係を築けるのです。だからこそ「センサー」と表現できるのです。これがなければ、文法的には正しくても「なんだか失礼な人だな」と思われてしまうかもしれません。
言葉を正しく、状況に合わせて使えても、会話は一文では終わりませんからね。
3. 談話能力 (Discourse Competence)
一言でいうと、これは文と文をつなげて、まとまりのある話を作る力です。
一つひとつの文がどんなに正しくても、それらがバラバラに並んでいるだけでは、意味のある会話や文章にはなりません。談話能力は、文と文を有機的に結びつけ、筋の通った一連の「話」を構築する力です。ここには、二つの重要な要素があります。
- 結束性 (Cohesion)
- 文と文を繋ぐ「糊(のり)」のような役割を果たします。代名詞や接続詞などを使って、文同士の関係を明確にします。
- 一貫性 (Coherence)
- 話全体の「筋」が通っていることです。考えが論理的な順序で並んでおり、聞き手や読み手にとってわかりやすい内容ということですね。
具体例を見てみましょう。
- John bought a new car. He loves it.
HeがJohnを、itがa new carを指すことで、二つの文が繋がっていますね。
- First, we visited Kyoto. Then, we went to Nara.
First,Thenといった言葉があることで、話の順序が論理的に整理されていますね。
セルス=マーシアら(1995)のモデルでは、この談話能力が他の4つの力をまとめる「中心」に位置づけられており、コミュニケーション全体の骨格を作る重要な役割を担っています。
この能力は、自分の言いたいことを論理的に、そして分かりやすく相手に伝えるための「設計図」を描く力です。この力が身につくと、スピーチやエッセイ、あるいは友人との長い会話もずっと得意になるはずです。
さて、話をうまく組み立てられるようになったら、次はその言葉を使って具体的に「何かをする」力が必要です。
4. 行為能力 (Actional/Pragmatic Competence)
一言でいうと、これは言葉を使って、お願いしたり、謝ったり、誘ったりする力です。
私たちが言葉を使う目的は、単に情報を伝えるだけではありません。「お願いする」「謝罪する」「招待する」「褒める」といった、何らかの目的を達成するために言葉を使っています。このように、「言葉で物事を行う」力こそが、行為能力です。
この力が、具体的にどのような場面で使われるか見てみましょう。
- 依頼する (Request):
Could you open the window, please? - 謝罪する (Apology):
I'm really sorry for being late. - 招待する (Invitation):
Would you like to come to the party? - 褒める (Compliment):
That presentation was fantastic.
この能力は、自分の意図を相手に正確に伝え、実際のコミュニケーションの目的を達成するための「実行力」と言えます。この力がなければ、どんなに素晴らしい文章を作れても、それは誰にも届かない「独り言」になってしまうかもしれません。
でも、実際の会話では、言葉に詰まったり、相手の言うことが分からなかったりすることも…?大丈夫、そんなピンチを乗り越えるための特別な力があります。
5. 方略的能力 (Strategic Competence)
一言でいうと、これは言葉に詰まったり、会話が途切れそうになったりした時に、なんとかコミュニケーションを続けようとする力です。
知らない単語が出てきたり、相手の言っていることが理解できなかったり…。実際の会話は、予期せぬ困難に満ちています。そんな時にコミュニケーションを諦めず、あの手この手で乗り越えようとする様々な「作戦」を使う能力、それが方略的能力です。
明日からすぐに使える便利な「作戦」をいくつか紹介します。
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作戦の種類 |
具体例 |
日本語訳 |
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言い換え |
It's a thing you use to dry your hair. |
(「ヘアドライヤー」という単語が出てこない時に) 髪を乾かすのに使うあれです |
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時間稼ぎ |
Well... let me think... |
ええと…少し考えさせてください… |
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聞き返し |
Sorry, what do you mean by that? |
すみません、それはどういう意味ですか? |
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確認 |
Do you mean the new schedule? |
新しいスケジュールのことですか? |
この能力は、完璧な英語を知らなくても、会話を止めずに続けられるようにする重要な「サバイバル術」です。もちろん、これらに頼りすぎることはおすすめできません。しかしこの術を身につけることで、失敗を恐れずに会話に飛び込めるようになり、結果としてコミュニケーションへの自信がつき、さらに多くの学習機会を得ることができますよね!
まとめ:5つのチカラをチームとして育てよう
ここまで紹介してきた5つの能力は、それぞれが独立して働くのではなく、互いに深く連携しあう「チーム」のようなものです。言語教育の分野で影響力を持つ研究者らが提唱したモデルでは、特に、話を組み立てる談話能力がチームの司令塔のような役割を果たし、他の4つの力を束ねて一つのまとまったコミュニケーションを作り上げるとされています。
友達をパーティーに誘う(行為能力)場面を想像してみてください。
まず、正しい文を作る(言語能力)必要があります。そして、相手との関係性に合わせた丁寧な言葉を選び(社会文化能力)、前後の文脈を整えて自然な会話の流れを作る(談話能力)でしょう。もし途中で言葉に詰まったら、言い換えなどの作戦(方略的能力)を使って会話を続けます。
このように、私たちは無意識のうちにこれらの力を総動員しているのです。
では、このチームを育てるにはどうすればいいでしょうか?
- 文法や単語の勉強(言語能力)だけでなく、友達と役割を決めて会話練習(行為能力・社会文化能力)をしてみましょう。
- 短い文だけでなく、自分の考えをまとめて話したり書いたりする練習(談話能力)をしてみましょう。
- 分からない時は、すぐに諦めずに「それってどういう意味?」と聞き返す勇気(方略的能力)を持ちましょう。
コミュニケーション能力は、一つのスキルではなく、たくさんの力が合わさった総合力です。この5つのチカラを意識して、日々の学習に取り組んでみてください。そうすれば、あなたの英語はもっと生き生きとした、本当のコミュニケーションの道具になるはずです!
ご高覧いただきありがとうございました!
参考文献
- Bachman, L. F. (1990). Fundamental considerations in language testing. Oxford University Press.
- Canale, M. (1983). From communicative competence to communicative language pedagogy. In J. C. Richards & R. W. Schmidt (Eds.), Language and Communication (pp. 2–27). Longman.
- Canale, M., & Swain, M. (1980). Theoretical bases of communicative approaches to second language teaching and testing. Applied Linguistics, 1(1), 1–47.
- Celce-Murcia, M. (2007). Rethinking the role of communicative competence in language teaching. In E. Alcón Soler & M. P. Safont Jordà (Eds.), Intercultural language use and language learning (pp. 41–57). Springer.
- Celce-Murcia, M., Dörnyei, Z., & Thurrell, S. (1995). Communicative competence: A
pedagogically motivated model with content specifications. Issues in Applied Linguistics, 6(2), 5–35. - Dörnyei, Z., & Scott, M. L. (1997). Communication strategies in a second language: Definitions and taxonomies.Language Learning, 47(1), 173–210.
- Halliday, M. A. K., & Hasan, R. (1976). Cohesion in English. Longman.
- Hymes, D. (1972). On communicative competence. In J. B. Pride & J. Holmes
(Eds.), Sociolinguistics (pp. 269–293). Penguin. - Kasper, G., & Blum-Kulka, S. (Eds.). (1993). Interlanguage pragmatics. Oxford University Press.
- Young, R. F. (2011). Interactional competence in language learning, teaching, and testing. Multilingual Matters.
第二言語学習の冒険:間違いは成長のしるし
第二言語学習の冒険:間違いは成長のしるし
久々のブログ投稿です。
今回は僕が今まで勉強してきて興味深かった第二言語習得論について少し触れてみようと思います。
- 第二言語学習の冒険:間違いは成長のしるし
序章:はじめに
言うまでもなく、新しい言語を学び始めたとき、誰もがたくさんの間違いをします。
"a" と "the" を使い間違えたり、単語の順番がめちゃくちゃになったり。
そんな時、「なぜ自分はこんなに間違いばかりするのだろう?」と不安に思ったことはありますよね。僕も今まで何度も経験してきたし、今でも正直あります。
でも、もしその間違いが、単なる失敗ではなく、僕たち自身の脳が新しい言語の仕組みを必死に理解しようとしているプロセスだとしたらどうでしょうか。
実は、学習者が犯す間違いはランダムなものではなく、言語を習得していく上での自然な現象で、かつ予測可能なステップなのです。
この記事では、第二言語学習における「間違い」の正体を解き明かすための3つの主要な考え方、対照分析 (Contrastive Analysis)、誤り分析 (Error Analysis)、そして中間言語 (Interlanguage) を解説していきます。少し学術的に聞こえるかもしれませんが、これらのコンセプトを誰にでも分かるように、そしてあなたの学習に役立つように解説することをお約束します。
ではまず、言語学習のスタート地点がどのようなものか見ていきましょう。
1. 第一言語と第二言語の学び方の違い
第二言語(L2)を学ぶ大人の旅は、赤ちゃんが母語(L1)を自然に身につけるプロセスとは大きく異なります。人間として成熟してきて、L1を使いこなす僕たちL2学習者は、既に「一つの言語システム」を頭の中に持っているという大きな特徴があります。
これは言語の仕組みを理解する上で助けになりますが、同時に、母語のルールが新しい言語に影響を与えて混乱を引き起こす転移という現象の原因にもなります。
1.1 学習者の特徴と学習条件
子ども(L1学習者)と年長の学習者(L2学習者)では、その特徴や置かれる環境に大きな違いがあります。
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比較項目 |
子ども(L1学習者) |
年長の学習者(L2学習者) |
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既存の言語知識 |
なし |
少なくとも一つの言語知識がある。 |
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思考能力 |
発達途上 直感的に言語を習得する。 |
思考力を持ち、L2について考えながら学習する。 しかし、それに頼りすぎることも...。 |
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学習への態度 |
間違いを恐れずに話す。 |
間違えているかもと不安に...。 完璧さを求めてしまう...。 |
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言語に触れる時間(インプット量) |
何千時間もの自然なインプット(状況や文脈など)に触れる。 |
教室学習では週に数時間。 インプット方法が単一になりがち。 |
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学習環境 |
歌や遊びなど、コミュニケーションの中で学ぶ。 |
最初から話すことを求められるなど、形式的な環境が多い。 |
1.2 学習を助ける「話し方」:修正インプット
学習者が言語を理解しやすくするために、周りの人々は話し方を自然に調整します。この調整された話し方を修正インプット (Modified Input)と呼び、言語学習において重要な役割を果たしてくれるのです。
- フォリナー・トーク (Foreigner talk)
- 母語話者が、言語に不慣れな相手に対して使う、簡略化された話し方です。文を短くしたり、難しい単語や表現を避けたり、ゆっくり、はっきり発音したりすることにあたります。
- ティーチャー・トーク (Teacher talk)
これらの話し方は学習者にとって大いに役立ちます。しかし、過度に単純化されすぎると、かえって学習者の進歩を妨げてしまいます。難しいところですよね。
効果的なサポートとは、意味を明確にしながらも、できるだけ自然なリズムと文法を維持することなのです。
学習環境が整ったところで、次はいよいよ学習者が犯す間違いの正体に迫っていきましょう。
2. 間違いをどう見るか?考え方の進化
学習者の言語を研究するための考え方は、時代とともに進化してきました。
その歴史的な進化の順番に沿って、3つの主要な枠組みを見ていきましょう。
2.1 対照分析 (Contrastive Analysis):母語のせいかも...?
1970年代以前、研究者の間では「第二言語で犯す間違いのほとんどは、学習者の母語(L1)との違いが原因で起こる」という考え方が主流でした。これを対照分析仮説 (Contrastive Analysis Hypothesis, CAH) と呼びます。L1とL2を比較すれば、学習者がどこでつまずくかを予測できる、というシンプルな仮説でした。
しかし、この考え方には限界があったのです。
- 予測された誤りが起こらないケース
- 日本語の語順から、日本語話者が "I to school go." のような間違いをすると予測しました。しかし実際には、基礎的な指導を受けた学習者の多くはこの間違いをほとんどせず、すぐに英語の語順を習得したのです。
- 言語を超えて共通する誤り
- 「言わぬが仏」:学習者の『回避』を見逃してしまう
- 学習者は、母語と構造が大きく異なる文法(例:関係詞)を、間違えるのを恐れて意図的に避けることがあります。CAHでは、実際に口に出された間違いしか分析できないので、この回避現象を見逃してしまいます。
- 学習環境などの要因を無視している点
CAHは間違いなく第二言語習得論において出発点ともいえる仮説でしたが、学習者が犯す間違いのごく一部しか説明できないことが分かりました。
2.2 誤り分析 (Error Analysis):間違いは宝の山!
対照分析の限界を受け、次に登場したのが誤り分析 (Error Analysis, EA) です。ここでの大きな進歩は、学習者の間違いを単なる失敗ではなく、「学習者が言語についてどのような仮説を立て、ルールを構築しようとしているかを示す手がかり」として捉えた点にあります。
EAの考え方では、言語学習は単なる模倣ではなく、学習者がインプットを基に自分の中に独自のルール(システム)を構築していくプロセスだと考えられました。
しかしやはり、この誤り分析にもいくつかの限界がありました。
- 誤りにしか注目しない
- 学習者が犯した間違いのみを分析対象としているので、正しく使えた部分や、難しくて避けられた表現を無視してしまいました。
- 誤りの根本的な原因を特定できない
- 言語の体系的な発達を無視している
- 学習者の間違いは、ある決まった発達段階に沿って現れることが多いです。EAは個々の間違いを独立した現象として扱っていたので、間違いと間違いを結び付けて考えることはできなかったのです。。
誤り分析は、学習者の言語を体系的なものと見なした点で大きな進歩でした。
しかしそれでも学習プロセス全体を説明するには不十分だったのです。さらに、なぜ特定の間違いがいつまでも直らないのか(化石化)といった現象も、誤り分析だけでは説明できませんでした。
2.3 中間言語 (Interlanguage):あなただけのオリジナル言語
対照分析と誤り分析の長所を統合し、より包括的な理論として登場したのが中間言語 (Interlanguage) です。この理論は、学習者の言語を、母語の影響と、人間が持つ普遍的な学習プロセスの両方によって作られるシステムとして考えるのです。
中間言語とは、以下のような特徴を持つ、学習者独自の言語システムです。
- 学習者の母語でも、目標言語でもない、その中間に位置する言語。
- 新しいインプットを得るにつれて、常に変化し、発達していく。
- 学習者が「この言語はこういう仕組みになっているはずだ」と立てる内部的な仮説を反映した、規則性のあるシステムである。
簡単に言えば、中間言語とは「あなた自身が作り出す、一時的だがルールに基づいたあなただけの言語」のことです。
この考え方によって、あなたの間違いは単なる失敗ではなく、発達途上にあるあなただけの言語システムの一部として、肯定的に捉えられるようになるのです。
それでは、この中間言語は具体的にどのように作られるのか、そしてその成長が止まってしまうのはなぜなのでしょうか。
3. 中間言語の仕組み:どう発達し、なぜ止まるのか。
中間言語は、学習者が新しい言語に触れる中で、様々な要因によって形成され、常に変化していきます。
3.1 あなたの「オリジナル言語」が作られる5つのメカニズム
中間言語理論を提唱したセリンカー(Selinker, 1972)は、このシステムが主に5つのプロセスによって形作られると考えました。
- 言語転移 (Language transfer)
- 訓練転移 (Transfer of training)
- 教科書や授業で使われた特定の教え方や表現が、学習者の言語に影響を与える。
- 第二言語学習方略 (Strategies of second language learning)
- 第二言語コミュニケーション方略 (Strategies of second language communication)
- 言いたい単語が分からない時などに、知っている言葉で言い換えたりして会話を続けようとする工夫。
- 例えば、「冷蔵庫」という単語が出てこないから、「食べ物を冷たく保つ箱」と遠回しな表現に言い換えること。
- 言いたい単語が分からない時などに、知っている言葉で言い換えたりして会話を続けようとする工夫。
- 目標言語の過剰一般化 (Overgeneralization of target language rules)
- 学んだ文法ルール(例:過去形には-edをつける)を、例外(例:go→goed)にまで適用してしまうこと
- 過去形の不規則変化や、比較級表現など...。
- 学んだ文法ルール(例:過去形には-edをつける)を、例外(例:go→goed)にまで適用してしまうこと
3.2 成長が止まる時:「化石化」という現象
中間言語は発達し続けるのが理想です。
しかし、その発達が途中で止まってしまうことがあります。この現象を化石化 (fossilization) と呼びます。一度化石化した間違いは、いくら練習してもなかなか直らなくなります。僕もたまに無意識で間違ったルールで発言してしまいます。
僕の友人は割とペラペラ話すのに "The people is..." って言ってましたよ。
こういうときに他人を下げるのはよくないですね。
さて、化石化はなぜ起こるのでしょうか。主な原因は以下のように考えられています。
- 豊かで自然なインプットの不足
- 授業以外で英語に触れる機会が少なかったり、インプットの時間が短かったりすると言語システムが発達しにくくなります。
- 訂正フィードバックの不足
- 間違いを指摘してくれる人がいないと、学習者は自分の間違いに気づくことができませんからね。
- コミュニケーションがある程度できてしまうことによる満足
- 多少の間違いがあっても意思疎通ができてしまうと、「これで十分」と満足してしまい、それ以上の正確さを求めなくなってしまいます。
- 英語を使用する必要性の低さ
- 日常生活でその言語を使う必要性が低いと、上達へのモチベーションが維持しにくくなります。僕だってそうなります。
化石化は、言語システムに新たな挑戦がなくなったとき、つまりインプットやモチベーション、フィードバックが不足し、変化がなくなったときに起こる現象なのです。
4. あなたの学習は、間違いじゃない
この記事では、学習者の「間違い」に対する見方が、時代と共にどのように進化してきたかを見てきました。単なる「母語のせい」という見方から、「学習プロセスの手がかり」へ、そして最終的には「学習者自身が作り出す、発達途上の独自の言語システム」へと、その捉え方は大きく変わってきたのです。
今、みなさんが言語学習で犯している間違いは、失敗の証ではありません。それは、みなさんが新しい世界のルールを理解しようと、脳をフル回転させて努力している証拠です。一つ一つの間違いは、あなたの「中間言語」が次のステージへと進化している、成長のしるしです。
恐れずに間違い、そこから学び、あなただけの言語の旅を続けてください。
もしよろしければ、あなたの学習体験について、ぜひコメントで教えてください!
参考文献
- Corder, S. P. (1967). The significance of learners’ errors. International Review of Applied Linguistics, 5(4), 161–170.
- Ellis, N. (2009). The Study of Second Language Acquisition. Oxford University Press.
- Lightbown, P. M., & Spada, N. (2021). How Languages are Learned (5th ed.). Oxford University Press.
- Richards, J. C. (1974). Error analysis: Perspectives on second language acquisition. Longman.
- Schachter, J. (1974). An error in error analysis. Language Learning, 24(2), 205–214.
- Selinker, L. (1972). Interlanguage. International Review of Applied Linguistics, 10(3), 209–231.
- Zobl, H. (1980). The formal and developmental selectivity of L1 influence on L2 acquisition. Language Learning, 30(1), 43–57.
【中高生向け】比較級を強調する表現をマスターしよう!
今回も英文法について解説していきます。
英文法の比較級では、差が大きいことや小さいことを表す副詞を使うことで、より細かいニュアンスを伝えることができます。
今回は、 "much", "even", "still", "a little", "slightly のパターンを詳しく解説していきます。
- much + 比較級 で「差が大きい」ことを表す
- even / still + 比較級 で「さらに差が大きい」ことを表す
- a little / slightly + 比較級 で「差が小さい」ことを表す
- 確認問題(30問)
- 解答
much + 比較級 で「差が大きい」ことを表す
"much" を比較級の前に置くことで、「ずっと~」「はるかに~」という意味を表すことができます。
例文
This smartphone is much cheaper than the previous model.
(このスマートフォンは 前のモデルよりもずっと安い。)
He runs much faster than me.
(彼は 私よりもはるかに速く走る)
ポイント
-
"much" は「ずっと」「はるかに」といった強調の意味を持つ。
-
"far", "a lot" も同じように使える! (a lot better, far easier)
even / still + 比較級 で「さらに差が大きい」ことを表す
"much" よりもさらに強調して、「もっと」「なおさら」という意味を持たせたいときに使うのが "even" や "still" です。
例文
Today is even hotter than yesterday!
(今日は 昨日よりもさらに暑い!)
昨日も暑かったし、今日も暑かったということになります。
This exam is still more difficult than the last one.
(この試験は 前回のものよりもなお難しい。)
前回から少しずつ難しくなってきているというニュアンスです。
ポイント
-
"even" は「さらに」というニュアンスを含む。
-
"still" は「少しずつ変化する」というニュアンスを持つ。
a little / slightly + 比較級 で「差が小さい」ことを表す
「少しだけ~」「わずかに~」というニュアンスを伝えたいときは "a little" や "slightly" を使います。
例文
This dress is a little more expensive than that one.
(このドレスは あのドレスよりも少しだけ高い。)
That house is slightly better than this one.
(あの家はこの家よりもわずかにいいくらいだ。)
大学受験ではよく狙われる表現です。
特に、長文問題でカギになります。
💡 ポイント!
-
"a little", "slightly" は 差がわずかなとき に使う。
-
"a bit" も同じ意味で使える! (a bit taller, a bit easier)
確認問題(30問)
A. 適切な単語を選ぼう(1-10)
( ) 内の単語から適切なものを選べ。
-
This book is (much/a little) more interesting than that one.
→ この本はあの本より ずっと 面白い。 -
Today is (even/a little) colder than yesterday.
→ 今日は昨日より さらに 寒い。 -
He is (much/a little) taller than his brother.
→ 彼は弟より ずっと 背が高い。 -
This task is (much/slightly) harder than I expected.
→ この作業は思ったより わずかに 難しい。 -
The new restaurant is (even/a little) better than the previous one.
→ この新しいレストランは前のより さらに 良い。 -
This movie is (even/a little) longer than the last one.
→ この映画は前のより 少しだけ 長い。 -
The weather is (still/a little) worse than last week.
→ 天気は先週より なおさら 悪い。 -
My new phone is (much/even/slightly) lighter than my old one.
→ 私の新しいスマホは前のより わずかに 軽い。 -
He answered the question (much/slightly) faster than me.
→ 彼は私より ずっと 速く答えた。 -
The second exam was (much/even/a little) more difficult than the first one.
→ 2回目の試験は1回目より さらに 難しかった。
B. 文を完成させよう(11-20)
以下の文を適切な比較級表現を使って完成させましょう。
-
This hotel is ____________ than the last one. (ずっと豪華)
-
She speaks ____________ than her sister. (少しゆっくり)
-
This road is ____________ than that one. (はるかに危険)
-
The second test was ____________ than the first. (わずかに簡単)
-
His explanation was ____________ than before. (さらに分かりやすい)
-
The mountain was ____________ than we thought. (はるかに高い)
-
The bus arrived ____________ than expected. (少し早く)
-
This problem is ____________ than I thought. (なおさら複雑)
-
The weather is ____________ than last week. (少し暖かい)
-
His idea was ____________ than mine. (はるかに良い)
C. 英作文(21-30)
以下の日本語を英語に訳しましょう。
-
この車は前の車よりもずっと速い。
-
彼の提案は私のより少しだけ良い。
-
この映画は期待していたよりもさらに面白かった。
-
その橋は思ったよりもわずかに長かった。
-
彼の成績は前回のテストよりもなおさら良かった。
-
この部屋は隣の部屋よりもはるかに静かだ。
-
彼は私よりも少しだけ英語を上手に話す。
-
今日は昨日よりもなおさら暑い。
-
彼女のドレスは私のものよりもずっと高価だ。
-
この仕事は思ったよりもわずかに難しかった。
解答
A. 適切な単語を選ぼう(1-10)
-
much
-
even
-
much
-
slightly
-
even
-
a little
-
still
-
slightly
-
much
-
even
B. 文を完成させよう(11-20)
-
This hotel is much more luxurious than the last one.
-
She speaks a little more slowly than her sister.
-
This road is much more dangerous than that one.
-
The second test was slightly easier than the first.
-
His explanation was even clearer than before.
-
The mountain was much higher than we thought.
-
The bus arrived a little earlier than expected.
-
This problem is still more complicated than I thought.
-
The weather is slightly warmer than last week.
-
His idea was much better than mine.
C. 英作文(例)(21-30)
-
This car is much faster than the previous one.
-
His proposal is a little better than mine.
-
This movie was even more interesting than I expected.
-
The bridge was slightly longer than I thought.
-
His grades were still better than the previous test.
-
This room is much quieter than the next one.
-
He speaks English a little better than me.
-
Today is still hotter than yesterday.
-
Her dress is much more expensive than mine.
-
This job was slightly more difficult than I thought。
答え合わせをして、しっかり理解しましょう
これで解決!Academic Writing のIntroduction について解説!
今回は Academic Writing や Essay の Introduction Paragraph について解説していきます。
Introduction は読者にテーマを提示し、背景情報を提供し、論の重要性を示し、主張を明確にする役割を担います。
- Introduction Paragraph の構成
- Hook で読者を釣れ!
- Background Information で話題作り!
- Thesis Statement で主張!
- Structure を説明する
Introduction Paragraph の構成
Introduction は Essay の流れを作るものです。読者の興味を引き、何について書かれるのか示さなければなりません。およそ本文の10-20%を占めます。
-
Hook
最初の一文で読者の関心を引きます。びっくりするような統計データ、興味深い質問、関連する引用、または興味をそそる事実を用いるのが効果的です。
わたしは普段、読者に問いかける一文を用いています。 -
Background Information
読者がトピックを理解しやすくするために簡単な背景情報を提供します。ただし、詳細な説明は本文で行うため、ここでは簡潔にまとめます。 -
Main & Narrowed Topic
そのトピックがなぜ重要なのか、また、論文がどの側面に焦点を当てるのかを説明します。 -
Thesis Statement
Introduction の最後に、主張や目的を明確に述べるThesis Statement を示します。これが読者にとっての「道しるべ」のようなものとなります。
Hook で読者を釣れ!
Introduction の最初の一文は、読者の興味と好奇心をかき立てるものでなければならないと説明しました。興味をそそる質問であったり、意外な事実であったり、トピックの関連性を強調する思い切った文であったりすればよいのです。
例えば、視覚障害者が使用する点字の発展について Essay を書くとしたら...
- The invention of the braille was a major turning point in the history of people with disabilities.
- (点字の発明は、障害者の歴史において大きな転換点となった。)
- Do you know how the braille are developing significantly?
- どのように点字が大きく発展しているかご存知ですか?
高校で学ぶ文法をここで応用するとしたら、強調や倒置なども使えますね。
Background Information で話題作り!
次に、読者が主張を理解するのに役立つ文をここに入れます。これには、Background Information の提供、トピックに関する重要な研究や議論の概要、難しい用語の説明などを含めます。あまり詳しく説明せず、本文で詳しく説明しましょう。他の学者の引用でもいいですよ。
Thesis Statement で主張!
次に、主張の中心となる Thesis Statement を作成しましょう。
Thesis Statementは、論文やエッセイの中における「あなたの考え(opinion/stance)」を含めます。
良いとされる Thesis には直接的かつ読者に伝わりやすい構造になっているものです。
一番大事だからとはいえ「仮定法にして、分詞構文もいれて、非制限の関係詞で説明もして...」なんてやってると文構造がぐちゃぐちゃになって何が言いたいかわからなくなります。
Thesis には、課題文(与えられている場合)、Body Paragraphのトピック、そのトピックに対するあなたのスタンスを含めればよいです。
先ほどの点字の話題を展開してみましょう。
As the first writing system designed for blind people's needs, braille was a new accessibility tool. It provided practical benefits and helped change the cultural status of blindness.
(視覚障害者のニーズに合わせて設計された最初の文字システムである点字は、新しいアクセシビリティ・ツールだった。点字は実用的な利点をもたらし、視覚障害者の文化的地位を変える一助となったのだ。)
例の場合だと、「点字は視覚障害者にとって新しいツールであり」、「実用的な利益を提供し」、「視覚障害者の文化的地位に変革をもたらす」という主張となります。
下線部が Body のメイントピックになることが読者には伝わるのです。
Structure を説明する
Introduction の最後に、 Essay の各パートで取り上げられる内容を簡単に説明しましょう。論旨がどのように展開するかを読者に予告することが目的です。
わたしが作成した Introduction を用いて確認してみましょう。
テーマはネットいじめです。
①Cyberbullying has emerged as a common threat in the digital age, affecting numerous young people.
②According to a study by the Pew Research Center, almost half of American teenagers between the ages of 13 and 17 have experienced at least one of the six cyberbullying behaviors, such as offensive name-calling and spreading false rumors about them (Vogels, 2022).
③This severe issue requires ensuring a comfortable environment they are supported by both online and offline.
④Smartphones, tablets, and computers enable almost all teenagers to communicate with those who possess the same interests.
⑤However, it is easy not only to research and check information but also to bully, harass, or threaten others.
⑥In the condition the Internet is available, cyberbullying must become an invisible killer, negatively affecting the health of almost all students.
⑦This statement verifies crucial elements and terrible outcomes that ensue from cyberbullying.
⑧This essay explores two key factors and describes two dreadful consequences.
①が Hook Sentence、②~⑤までが Backgroud Information です。⑥, ⑦が Thesis Statement、⑧が Structure の説明です。
「ネットいじめは目に見えない殺し屋となり、ほとんどすべての生徒の健康に悪影響を及ぼしている」という主張であり、Body のトピックは「ネットいじめを引き起こす重大な要因と恐ろしい結果」について触れることになります。
(これを丸写しすることは盗作にあたります。絶対にしないでください。)
さて、今回は大学生向けにAcademic Writing のIntroduction について解説していきました。
高校生にはまだまだ難しいかもしれませんが、語学系の学部を志望する方は見ておくといいかもしれませんね。
Essay はある意味英作文に近いです。英検等の Writing でもこの経験が活かせることが何度もありました。これから、Body, Conclusion と解説を続けていきますが、これらで得られる知識は必ず違う場面でも活用できます。根気強く勉強していきましょう。
これで完璧!比較と最上の使い方をマスター!
前回に引き続き、今回も「比較」について記事を書いていきます。
前回は「Nと同じくらいAだ」という表現である "as A as N" について解説しました。
今回は比較級・最上級について解説していきます。
中高生が苦手とするポイントを詳しく説明していくのでぜひよかったら最後まで見ていってください。
- 比較級:-er than N
- 比較級:more ~ than
- 最上級:the -est [of N/in N]
- 最上級:the most A [of N/in N]
- 例文
- 最上級と相性がいい "ever"
- 確認問題
- 解答と解説
比較級:-er than N
中学2年生で学習する表現ですね。
当然高校生になってもついて回る便利な表現です。
英検で英作文が必要な方は読むだけでなく、自分で引き出せるようになりましょう。
比較級と "than" の基本
- 形容詞・副詞の比較級の作り方
- 短い語尾に "-er" をつける例:fast → faster, big → bigger
- bigger を biger とすると発音が変わってしまうので、必ず子音を2個重ねましょう
- 長い語は "more" を前に置く例:interesting → more interesting
- 例外として…
- good, well → better
- bad, ill → worse
- 短い語尾に "-er" をつける例:fast → faster, big → bigger
例外の表現は必ずおさえておきましょう。
最近有名な Mrs. GREEN APPLE さんの曲の中でも使われている表現で確認しましょう。
There is nothing better than an "I love you" makes you gush with glee.
Mrs. GREEN APPLE. (2020). PRESENT (English Version).
https://youtu.be/GkQLZuuFQWM?si=K5VV6vboM_lmPwJN
和訳すると...
「『愛している』という言葉ほど、あなたを夢中にするものはない。」
最高にロマンチックな言葉ですね。 "nothing better than N" という表現で、「Nよりも良いものはない」となります。ここまで覚えられると比較級達人ですね。
比較級:more ~ than
もともとの単語の長さが長めのものは -er の形ではなく、"more ~" の形に落ち着かせます。
- famous → more famous
- interesting → more interesting
- intelligent → more intelligent
「長めの形容詞」ってなんやねん!? ってなったそこの君!
そんな君には少し難しいかもしれない深いお話をしよう。
ずばり、「音節の数が2つ以上ある」と "more ~" がつく可能性があるのだ!
規則としては以下のルールに合わせるのだ。
- 3音節以上なら必ず "more" 型
- 2音節は "more" 型と "-er" 型に分かれる。
2音節でも "-er" 型になる形容詞は主に以下のとおり
| 日本語 | 原級 | 比較級 |
|---|---|---|
| 眠い | sleepy | sleepier |
| 幸せな | happy | happier |
| きれいな | pretty | prettier |
| 怠慢な | lazy | lazier |
| 快適な | cozy | cozier |
| 可愛らしい | lovely | lovelier |
物申したい部分もあるでしょうが、覚えてしまうのが一番です。
よくあるのが "more happy" としてしまう例です。
会話ではほとんど問題ないのですが、やはり文法上では問題が生じます。
教科書の例文を丸暗記するよりも、なぜ "than" が必要なのかを吟味しながら覚えたら理解が深まるのではないのでしょうか。
※ "than" は接続詞です。近年、口語的に用いられることも増えてきましたが、文法としては接続詞です。つまり、"than" のあとには主語と動詞が続きます。主語と動詞が文脈から容易に推測できるときは省略されることもありますが、前置詞として扱えるわけではないことを知っておいてください。
最上級:the -est [of N/in N]
さて、最上級のターンです。
比較級の時に "-er" の型になったものはすべて "the -est" の型になります。
楽ですよね。
受検生(受験生)は "the" をつけるのを忘れることが多いです。
注意しましょう。さて、...
そのあとに待っているのは「"of" を使うのか、"in" を使うのか」です。
以下の説明がすべてです。
- of 複数形名詞
- in 冠詞+単数形名詞
まずはここから覚えていきましょう。難しいものはその後です。
こう教えるとね、当然例外が出てくるので触れておきます...
英語が少しわかるようになってきた方はこのように覚えてほしいですね。
- "of" のあとには比較対象・要素そのもの
- "in" のあとには対象や要素を含むグループ
最上級:the most A [of N/in N]
比較級の時に "more A" の型になったものはすべて "the most A" の型になります。
楽ですね。覚えましょう。
以下に規則変化の形容詞・副詞を並べておきますね。
| 日本語 | 原級 | 比較級 | 最上級 |
|---|---|---|---|
| 長い | long | longer | longest |
| 暗い | dark | darker | darkest |
| 涼しい | cool | cooler | coolest |
| 冷たい | cold | colder | coldest |
| 深い | deep | deeper | deepest |
| 新しい | new | newer | newest |
| 早く | fast | faster | fastest |
| 少しの | few | fewer | fewest |
| 大きな | great | greater | greatest |
| 固い・熱心に | hard | harder | hardest |
| 高い・高く | high | higher | highest |
| 親切な | kind | kinder | kindest |
| 古い | old | older | oldest |
| すぐに | soon | sooner | soonest |
| 静かな | quiet | quieter | quietest |
| 短い | short | shorter | shortest |
| 速い | fast | faster | fastest |
| 偉大な | great | greater | greatest |
| 親切な | kind | kinder | kindest |
| 病気の | sick | sicker | sickest |
| 貧しい | poor | poorer | poorest |
| 軽い | light | lighter | lightest |
| 背の高い | tall | taller | tallest |
| 黒い | black | blacker | blackest |
| 豊かな | rich | richer | richest |
| 暖かい | warm | warmer | warmest |
| 清潔な | clean | cleaner | cleanest |
| 小さい | small | smaller | smallest |
| 高い | high | higher | highest |
| 暗い | dark | darker | darkest |
| 緑の | green | greener | greenest |
| 強い | strong | stronger | strongest |
| 近い | near | nearer | nearest |
| 硬い | hard | harder | hardest |
| 若い | young | younger | youngest |
例文
S V more A than N.
- She is more beautiful than she used to be.
- 彼女は以前よりも美しい。
S V less A than N
- He is less handsome than I.
- 彼は私よりも凛々しくない。
S V A-er than N
- Daich can run faster than Tom.
- ダイチはトムよりも速く走れる。
S V the most A/A-est
- This is the most brilliant movie I have ever watched.
- これは今まで見た中で最も素晴らしい映画だ。
- Usain Bolt ran the fastest of all sprint runners.
- ウサイン=ボルトは全短距離走選手で最も早く走った。
- Usain Bolt ran the fastest in the world.
- ウサイン=ボルトは世界で一番早く走った。
ここからは上級編です。
高校生の方はここからもうひと踏ん張りです。
最上級と相性がいい "ever"
現在完了形でおなじみの "ever" ですが、実は最上級とも仲良しなのです。
You are the kindest person I have ever met!
よくある例文ですよね。
「あなたは私が出会ってきた中でいちばん親切だ!」
言われるような人間になってみたいものです。
しかし、以下のように言い換えることもできるのです。
You are the kindest person ever!
意味としては同じですが、この形になると途端に詰んでしまう学生が多いです。
確認問題
次の文の空欄に適切な形(比較級または最上級)の単語を入れなさい。
- This book is (___) than that one. (interesting)
- Today is the (___) day of the year. (cold)
- This movie is (___) than the one we watched yesterday. (exciting)
- He runs (___) than his brother. (fast)
- This road is the (___) in the city. (narrow)
- This problem is (___) than I expected. (difficult)
- My car is (___) than yours. (expensive)
- This is the (___) cake I have ever eaten. (delicious)
- She sings (___) than anyone in the choir. (well)
- This test was (___) than the last one. (easy)
- He is the (___) student in our class. (tall)
- My house is (___) from the station than yours. (far)
- That was the (___) experience of my life. (bad)
- This mountain is (___) than that one. (high)
- The Nile is the (___) river in the world. (long)
次の文が正しければ〇、誤っていれば✕をつけ、誤っている場合は正しい文を書きなさい。
- She is the most taller than her sister. ( )
- This bag is more heavier than that one. ( )
- Of the two brothers, he is the smartest. ( )
- This test was the most easiest of all. ( )
- John is more intelligent than Mike. ( )
- This car runs faster than any other car in the world. ( )
- He is the best player in his team. ( )
- Tokyo is larger than any city in Japan. ( )
- She sings the most beautifully of all the contestants. ( )
- My smartphone is more useful than my laptop. ( )
日本語に合うように、単語を正しく並べ替えなさい。
-
彼の家は私の家より大きい。
( house / than / his / bigger / is / mine ). -
これは世界で一番古い木です。
( tree / the / oldest / in / this / world / the / is ). -
あの映画はこの映画より面白い。
( movie / that / is / than / interesting / more / this / one ). -
私はクラスの中で一番早く走ることができる。
( in / can / run / the / I / fastest / class ). -
今日は昨日より暑い。
( today / it / than / is / hotter / yesterday ).
解答と解説
- This book is more interesting than that one.
- 比較級(more + 形容詞)+ than の形
- Today is the coldest day of the year.
- 最上級(-est)+ the の形
- This movie is more exciting than the one we watched yesterday.
- 比較級(more + 形容詞)+ than
- He runs faster than his brother.
- 比較級(副詞の比較級 -er)+ than
- This road is the narrowest in the city.
- 最上級(-est)+ the
- This problem is more difficult than I expected.
- 比較級(more + 形容詞)+ than
- My car is more expensive than yours.
- 比較級(more + 形容詞)+ than
- This is the most delicious cake I have ever eaten.
- 最上級(most + 形容詞)+ the
- She sings better than anyone in the choir.
- good(原級)→ better(比較級)
- This test was easier than the last one.
- 形容詞の比較級(-y → -ier)+ than
- He is the tallest student in our class.
- the + 最上級(-est)
- My house is farther/further from the station than yours.
- far(原級)→ farther/further(比較級)
- That was the worst experience of my life.
- bad(原級)→ worst(最上級)
- This mountain is higher than that one.
- 比較級(-er)+ than
- The Nile is the longest river in the world.
- the + 最上級(-est)
- ✕ She is taller than her sister.
- ✕ This bag is heavier than that one.
- 誤り: "more heavier"→ "more"をつけるのは2音節以上
- 2音節∧-y の単語は "-ier" にする
- 〇 Of the two brothers, he is the smartest.
- 「二者間の比較では最上級が使える」
- この形になると理解ができない学習者が多いので注意
- ✕ This test was the easiest of all.
- 〇 John is more intelligent than Mike.
- 正しい: more + 3音節以上
- 〇 This car runs faster than any other car in the world.
- 正しい:
- 〇 He is the best player in his team.
- 正しい
- ✕ Tokyo is larger than any other city in Japan.
- 誤り: "any city" → "any other city" にすることで比較の対象が適切になる
- "any city in Japan" には東京も含まれるので、"other" を入れないと意味的に齟齬が生じる。
- 〇 She sings the most beautifully of all the contestants.
- 正しい
- 〇 My smartphone is more useful than my laptop.
- 正しい
- His house is bigger than mine.
- 比較級(-er)+ than
- This is the oldest tree in the world.
- 最上級(-est)+ the
- That movie is more interesting than this one.
- 比較級(more + 形容詞)+ than
- I can run the fastest in the class.
- 最上級(the + 副詞の最上級)
- It is hotter today than yesterday.
- 比較級(-er)+ than
まとめ
- 比較級には必ず "than" を入れる。
- 最上級は「the + 形容詞の最上級形」で表現する。
- "-er" と "more" の使い分けは音節の数による。
- "of" と "in" の違いを理解し、適切に使い分けよう。
- 適切な比較対象を示すための工夫を!
Cause & Effect Essay の書き方:高校生・大学生向けガイド
今回は主に大学生向けに Essay の書き方について解説していきます。特に語学系の学部に所属している方は1年次か2年次で教わる内容ですが、うまくまとめられなくて困っている方がいるのが現状です。そこで今回は Cause & Effect Essay についてざっくりまとめていきます。
- 1. Cause とEffect とは?
- 2. Cause and Effect Essay の構成
- 3. 接続表現(Linking Devices)の活用
- 4. テーマの選び方
- 5. 説得力のあるエッセイを書くコツ
1. Cause とEffect とは?
Cause and Effect Essay では、ある出来事の原因 (Why did it happen?) とその結果 (What was the result?) を分析します。このタイプのエッセイは、論理的思考力を鍛え、物事の関連性を深く理解するのに役立つのです。
例えば:
- 原因: 朝寝坊した。
- 結果: 授業に遅刻した。
めっちゃ簡単ですよね。
この考えをアカデミックに展開していきます。
2. Cause and Effect Essay の構成
エッセイには、明確な構成が必要です。
導入(Introduction)
- 読者を惹きつける文 (Hook) を入れる
- どんな著書でも最初の一文のインパクトが大切ですよね
- 背景情報 (Background) を提示する
- エッセイの主張につながる情報があるといいですね
- メイントピックを紹介する
- ここで主張はいらないです。単に何の内容について触れるのかについて書きます。
- 明確な主張 (thesis statement) を書く
- 一文に「メイントピックについて限定的な内容」、に対して「自分の立場」、「どのような方法で示すのか」を含めます
本論(Body Paragraphs)
各段落は、一つの原因または結果に焦点を当てます。アイデアを明確につなげるために、適切な接続表現を使用しましょう。
- 原因 (cause) 中心のパラグラフ: 特定の出来事の理由を説明する。
- 結果 (Effect) 中心のパラグラフ: ある出来事の影響や結果を説明する。
結論(Conclusion)
- thesis statement を言い換えて再確認する。
- Body の内容を簡潔にまとめます。
- 最後の考察や解決策を提案する。
新しい内容を含めてはいけません。
書いてきた内容だけを含めます。
3. 接続表現(Linking Devices)の活用
アイデアをスムーズにつなげるために、適切な原因・結果の接続表現を使用しましょう。重複表現は避けるべきです。
原因を表す表現:
- Because (of)(〜のため)
- Due to(〜が原因で)
- Owing to(〜のせいで)
- Since(〜なので)
- The fact that(〜という事実)
結果を表す表現:
- Therefore(したがって)
- As a result (of)(その結果)
- Consequently(その結果として)
- That’s why(だから)
- Thus(よって)
例文:
"Due to heavy traffic, I missed my bus. As a result, I was late to my exam."
(渋滞のため、バスに乗り遅れた。その結果、試験に遅刻した。)
4. テーマの選び方
明確で関連性のあるテーマを選びましょう。
- SNSが学生のメンタルヘルスに与える影響
- 地球温暖化の原因とその影響
- 学生が先延ばしにする理由とその影響
- 10代でいじめが起こる理由とその影響
- ホロコーストが生じた理由とその影響
- スペイン風邪の原因とその影響
5. 説得力のあるエッセイを書くコツ
- 明確で論理的に: 各段落が自然に流れるように工夫する。
- 具体例を活用: 実際の事例を使うことで説得力を高める。
- 一般化しすぎない: 具体的な原因と結果に焦点を当てる。
- 見直しを徹底: 文法や論理の一貫性をチェックする。
今回は Cause & Effect Essay の構成やアイデアについて、概要を作成してみました。
中高英文法と並行して進めていこうと思います。
次回の Essay 編では Introduction Paragraph の書き方について解説していきます。